扒広肚(魚の胃袋)

扒広肚(魚の胃袋)は色、香りと味が揃った漢族の有名料理であり河南菜系に属します。伝統の高級会席料理広肚席の最初の一品として、この基準と追求する物を表しています。真っ白で柔らかい魚の胃袋をスライスした後、竹のすのこに並べ、豚骨スープを使い、弱火で煮込んだものです。柔らかくとろける口当たり、濃厚で旨みのある味わいと白く艶のある汁によって、白扒広肚とも言われています。扒広肚(魚の胃袋)は河南伝統料理でも有名な一品であり、千年の間、珍品とされています。人々に称えられ、興に乗って楽しそうに語られてきました。広肚はすなわち魚の胃袋、浮き袋です。古くから「海八珍」の一つとされてきました。一番古い記録は北魏の『斉民要術』に記載されており、唐・宋時代に入ると、広肚は貢ぎ物とされました。宋代の多くの古典にも広肚に関する記載と料理の紹介があります。

料理の特徴

広肚料理、七割は水での戻し方(河南料理シェフの裏技)、三割は調理方法にあります。戻し方は要求がとても高く、広肚を戻す難易度も更に高いです。十年間の料理経験がなければ把握できないそうです。普通は油で柔らかく透明なスポンジ状に戻し、真っ白でにおいがなくなるまで何度も洗います。このとき広肚は柔らかくカリッとしており、白く少し薄黄色が見えます。このような広肚は伝統の高級会席料理の最初の熱菜に使うことができます。広肚の調理方法は焼き、煮込み調理が最適だと言われています。河南料理の煮込みは竹のすのこで煮込んでおり、独特な調理方法で世界有名です。数百年間、「扒菜不対芡、功到自然黏(河南の煮込み料理は片栗粉を必要とせず、自然にとろみをつける)」というのがシェフと美食家が追求し続けてきた標準です。戻した広肚には味がなく、高級のスープで味をつけ、煮込みます。広肚がスープを吸い上げ、自然に柔らかくカリッとし、濃厚で艶があり香ばしく、真っ白なスープになり、広肚ならではの風味を引き出します。

広肚はたんぱく質が豊富で脂肪が少ない材料であり、腎臓と肺によく、固精止帯、補気填精、経脈を営養づけ、止血散瘀の効果があり、肺、腎臓が弱い方や貧血の方に最適です。もちろん体によい食材ですが、風邪が治ってなく、痰のある方は遷延し、効果がなく、逆に体を傷つけてしまうので食しない方がいいです。

完成した扒広肚は箸で挟むと柔らかい広肚がぷりぷりと揺れ、「秀色可餐」という言葉を思い出すでしょう。一口食べれば、濃厚な香りが口の中に広がり、味蕾を刺激します。素材の香りが口の中に残り、耳目を一新し、食欲をそそります。噛んでみると柔らかいのにカリッとし、滑らかなのに紙ごたえがある独特な食感に魅了され、無限の楽しさを与えてくれることに気づくでしょう。

腕の高い料理人が作った河南珍品「扒広肚」を食べられるのも食生活でうれしいことでしょう。

作り方

水で戻した魚の胃袋800g、サイシン10~12本、シイタケ1個、筍スライス、ハム各2枚、精製塩8g、味の素2g、紹興酒12g、生姜汁10g、ラード80g、豚骨スープ600g、片栗粉少々。

スタミナ

扒広肚(魚の胃袋)の作り方は以下の通りです。

1.しいたけ、筍、ハムを綺麗に竹製のすのこに並べます。大きくスライスした魚の胃袋を真ん中から両側、そして下敷きの順に円型に並べ、お皿をかぶせ、お湯でさっと温めておきます。

2.鍋に油を敷いて火にかけ熱くなったら豚骨スープと調味料を加え、魚の胃袋を入れて弱火から中火で10分煮込みます。その後強火にして、スープがミルク色になったらお皿を取り除き、竹製のすのこを裏返してお皿にかぶせます。魚の胃袋の周りを煮込んで柔らかくなったサイシンで囲み、残りの汁をかけて出来上がりです。

著作権は鄭州市観光局に属します